山の手の住宅地の奥、小さな川を渡って更に奥へと進みます。橋を越えた辺りから民家は全くなくなり、周りはうっそうとした竹林。その少し先に叔父の家があります。伯父は庭師。自分の山の頂に平屋の一戸建てを建て、家族と猫と住んでいます。陽当たりの良い家の周りには、仕事で使う数々の庭木が植えられています。趣味の盆栽や草花も丁寧に育てられ、子供の頃に祖父が移植した桜が大木になって、春には見事な風景を見せてくれます。
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竹藪では竹の子がたくさんでき、それを知った人々が、春になるとトラックでやって来て、せっせと掘って持ち帰るのだそうです。人の好い叔父は「全部食べられる訳でもないし」と気にせず、それどころか、来られる人の為に足場を作ってあげたりまでしています。私は、山の奥の伯父の家を訪ねるたびに、優しい気持ちになれる気がします。