「日本人の住居観」は歪んでいると書いたが、正しくは歪めさせられてきたといわねばならない。日本人は「住居とはこういうものだ」という住思想をもつことがこれまでできなかった。個々の住宅問題の解決が住宅土地政策全体を変える中でしか実現しない、という意識も弱い。住宅土地政策を変革するには、変革の主体が存在しなければならないが、主体とは私たち一人ひとりである。自分自身の問題としてだけでなく、さまざまな側面から住宅難に悩む人々に接し、住宅運動に取り組む人たちと交流し、住宅問題を掘り起こす調査研究活動に取り組むといった活動を通じて、住居の現状、それをもたらしている住宅土地政策を変えねばならないという変革のエネルギーと改革の主体が形成されよう。
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住宅問題にかかわることで自らの認識が深まるというプロセスが、運動の発展には不可欠である。