親元を離れて一人で暮らすメリットの一つに、家族のなかでは得難い種類のブライバシーを手に入れられるということがあるだろう。とりわけ、恋愛や性に関するプライバシーは、若者にとって重大な関心事だ。「親の責任は一八歳(成人)まで」という認識が社会的にも個人的にも浸透している欧米に比べて、日本の親は、たとえ成人していたとしても子どもの性、とりわけ娘の性に責任があると考えられている。そのため、子どもの性に対する親の介入は、親元で暮らす若者にとっては深刻な自由の制限と映る。
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しかし、シェアであっても、他人と一緒に住む以上、恋愛や性に関して何の制約もないというわけにはいかない。特に、異性の来客や宿泊をどのように扱うかは、共同居住者としての立場からも問題になり得る。来客と宿泊に関するルールシェアでは、誰もシェアメイトの性に責任を持っているわけではないので、性に関するルールは原則的にみんなで勝手に決めればいいことになる。遊びに来てもいいが、泊まっていってはダメというルールにしてもいいし、友だちが泊まっていくときにはお金を払うルールにしてもいい。あるいは、シェアの場に「恋愛や性を持ち込まれたくない」と考え、暗黙のルールを結んでいる場合もある。